妊娠中に控えたほうがよい食べ物や飲み物

妊娠中に控えたほうがよい食べ物や飲み物

妊娠中は、お腹の赤ちゃんに十分な栄養を送るためにも、妊娠前よりも多くエネルギーを摂取する必要があります。
妊娠中のママに必要なカロリー量は妊娠していない成人女性よりも、妊娠初期は+50kcal、中期は+250kcal、後期は+450kcal程度多くなるのです。
お腹もすきますし、好きな食べ物をたくさん食べたいですよね。
しかし、妊娠中は控えたほうがよい食べ物があることをご存知でしょうか?
そこで、今回は妊娠中のママにはNGな食べ物や飲み物について、詳しく書いていきます。

NGな食べ物一覧

○生もの:生魚、生肉、生卵、加熱していない貝類、明太子、魚介の寿司、生ハム、ナチュラルチーズ
加熱していない食品は食中毒を発症するリスクがあります。妊娠中は特に免疫力が落ちているため、リステリア菌に感染しやくすく、胎盤を通して赤ちゃんにも影響がでることがあります。リステリア菌は塩分にも強く、冷蔵庫でも繁殖するので注意が必要です。
また、肉類の生食や加熱不十分なもの、不十分な洗浄の生野菜、果物には、トキソプラズマという寄生虫がいる場合があります。
妊娠中にこのトキソプラズマが体内に入ると、低い確率ではありますが、胎児に感染し、流産や死産、または新生児の重篤な障害になる恐れがあります。
これらの食中毒を防ぐため、生ものは避け、しっかりと加熱調理をしてください。

○アルコール飲料:ビール、日本酒、ワイン 等
アルコールが胎盤を通して赤ちゃんに届き、低体重・顔面を中心とする奇形・脳障害などの先天性異常を持って生まれる「胎児性アルコール症候群」を引き起こす可能性があります。

控えた方がいいもの一覧

○水銀を多く含む魚:キダイ、マカジキ、ミナミマグロ 等
 魚は良質なタンパク質やDHA、EPAなどたくさんの栄養素が含まれており、妊娠中のバランスの良い食事には必須の食材となります。しかし、食物連鎖によって上述したような一部の魚に水銀が取り込まれていることがあり、もしママがその水銀を取り込んでしまうと胎児の発達に悪影響を及ぼすことが分かっています。これは厚生労働省からも大々的に注意喚起がされています。種類の偏った摂取や過剰摂取に注意してください。

○ビタミンAを多く含む食べ物:レバー、うなぎ等
ビタミンAは普段も妊娠中も必要な栄養素ですが、妊娠初期のビタミンAの摂りすぎは、赤ちゃんの形態異常を引き起こす可能性があると言われています。決められた推奨量を守るよう注意してください。

○辛いもの:キムチ、タバスコ、スパイス等
直接胎児に影響はありませんが、胃が荒れやすくなるため注意が必要です。

○加工肉・インスタント食品:ハム、ソーセージ、カップラーメン 等
塩分が多く含まれており、高血圧症を引き起こす可能性があるため要注意です。

○海鮮:昆布、わかめ、ひじき、ところてん 等
ヨウ素は摂りすぎると赤ちゃんの甲状腺機能が低下すると言われています。海藻類に多く含まれ、特に昆布に多く含まれています。
摂取推奨量は240μg/日、耐容上限量は2,000μg/日ですので、摂りすぎには注意をしてください。
○カフェインを含む飲み物:コーヒー・緑茶・紅茶 等
胎児の発育が阻害される可能性があるため、摂りすぎに注意しましょう。1日にコーヒーなら1、2杯、紅茶や緑茶なら2、3杯までがカフェイン摂取の目安です。
また、カフェインには、摂りすぎるとイライラする・疲れやすくなるというデメリットがあります。これらは、ママの睡眠の質を下げ、不眠の原因にもなるので注意してください。

○ハーブティー:カモミールティー、ハトムギ茶、アロエ
ハーブティーはアルコールやカフェインに比べると、自然で安全なものと思われがちですが、実は上述したようにハーブの中には子宮収縮作用を引き起こす恐れのある、妊娠中に適さない作用をもつ成分を含むものが多くあるので注意してください。

おわりに

好きなものが思うように食べられない、飲めない、というのはつらいと思います。

ですが、それも健康的なマタニティライフを送り、元気で可愛い赤ちゃんに出会うためです。
食べ物や飲み物によっては過剰に摂取しなければ問題ないものもたくさんありますので、許容量の範囲内で食事を楽しんでくださいね。