妊娠後期について

妊娠後期について

妊娠期間は、妊娠初期(妊娠4~15週)、妊娠中期(妊娠16~27週)、妊娠後期(妊娠28~39週)の3つの期間に分けられます。
今回は妊娠後期に起こりやすい症状やその原因、気を付けるべきことなど、詳しく書いていきたいと思います。

妊娠後期とは?

妊娠後期とは妊娠28週~39週ごろのことを指します。
お腹が更に大きくなり、胎児の動きも活発に感じられるようになります。
赤ちゃんの骨格はほぼ完成し、筋肉も発達し始め、神経の動きも活発化します。耳が聞こえるようになったり、目で光を感じられるようになったり、外で生きていくための最低限の機能が備わり始めます。
30週を迎えるころには、赤ちゃんの身体はすっかりと完成し、内臓の形も機能も大人と変わらないくらいに成長するのです。

そして本格的に赤ちゃんを迎える準備をし始める時期でもあります。
妊娠37週0日から41週6日の間を正産期と呼ばれており、この時期には十分に発達しており、いつ生まれてもしっかりと外の世界で生きていける、と言われています。

楽しみで仕方がない時期ではありつつも、やはりマイナートラブルはつきもの。妊娠後期に起こりやすいマイナートラブルについて詳しくみていきます。

妊娠後期に起こりやすい主な症状とは? その対処法は?

○腰痛・骨盤の痛み
 妊娠中期に引き続き、お腹を支えるために反りかえった姿勢をとってしまうので、腰痛が起こりやすくなっています。
また、後期に入ると、身体がお産の準備に入るため、骨盤の痛みもでてきます。

→→腰痛には大幅な体重増加を避けること、長時間立ち続けたり座り続けたりなど同じ姿勢で過ごさないこと、寝るときは少し硬めのマットレスにすることなどが有効です。
骨盤の痛みや恥骨の痛みには骨盤ベルトを巻くことをオススメします。
痛み止めの湿布等には、妊娠中に使用できない成分が含まれているものもあるため、自己判断で使用せず、必ず医師に相談するようにしてください。

○むくみ
 むくみは妊娠中ずっと現れるトラブルではありますが、後期に最もひどく症状が現れる人が多いようです。これは妊娠が進むにつれて増えた血液中の水分が皮下組織にたまりやすくなるからだと言われています。
また、大きくなった子宮の圧迫により、下肢の血行が悪くなることも原因の1つです。
履いていた靴が入らなくなる程度ではあまり気にしなくても大丈夫ですが、顔や体全体にむくみを感じたり、血圧が高くなったりする場合は妊娠高血圧症候群の可能性もあるので注意が必要です。

→→長時間立ち続けない、休息時間に足を少し高めにする、水分をこまめに十分にとる、などが挙げられます。

○動悸・息切れ
 これも妊娠中期から引き続き、起こりやすくなっているマイナートラブルです。後期は中期に比べてより循環血液量が増えるので、余計心臓に負担がかかり、動悸や息切れを感じやすくなるようです。

→→動作をゆっくりするよう心がけ、無理をせずゆっくり休むようにしてください。安静にしても治まらない場合は産婦人科の医師に相談してください。

他にも
○おりものが増える
○頻尿・尿漏れ
○貧血
○胸やけ
○不安で眠れない
        などがあります。

妊娠後期に気を付けるべきこととは?

○行動は慎重に
 お腹が更に大きくなり、バランスが悪い上に、足元が見えなくなります。滑ったりバランスを崩してこけることがないよう、足元に気を付け、慎重に行動するようにしてください。特に段差や階段には要注意です。

○適度な運動を
 体調が良い日の運動は、体重増加の抑止力や出産時のスタミナ作り、安産への手助けになるとの理由で推奨されています。ウォーキングなどの有酸素運動やストレッチ、マタニティスイミングなど、リフレッシュにもなるのでやってみてください。

○清潔を心がけて
 おりものが多くなりますので、おりものシートをこまめに替えるなどして清潔を心がけてください。

○出産準備は早めに
出産が近づくにつれ、お腹が大きくなり、長時間の移動や活動がしんどくなってきます。体調が安定し、無理なく動ける間に早め早めのベビー用品をそろえたり、入院の準備をしておくことをオススメします。

おわりに

待ちに待った、可愛いわが子に会えるまでもう少しですね。
無理はせず、自分の体調と相談しながら、残りわずかなマタニティライフを楽しんでください。